【現地作業】ネットワークエンジニア作業道具 オススメ7選

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みんな現地作業の時ってどうゆう道具持って行ってる?何に備えてどうゆう道具を持っていけば良いかイマイチ想像つかなくて・・・

チャーチルさん

ポン先生

大体この辺を持っていけば大丈夫って道具は幾つかあるかな。今日は具体的な道具をリストアップしてみよう。

エンジニアと言うと頭を使って設計したり、リモートで作業するイメージが強いかもしれませんが、現地作業もあります。特に初期設置や障害時は現地で対応する必要があります。しかし作業開始後に、『この道具を持ってくれば良かったな』と思った事はありませんか?この記事では現地作業でよく使う道具7選をまとめて紹介します。このあたりを持って行けば大体のネットワーク作業では困ることは無いので是非とも押さえておきましょう。

現地作業

前提として現地作業とは主に以下のような作業を想定しています。

現地作業
  • 機器設置・構成変更

    • 機器ラックマウント

    • 機器初期設定

    • 機器間のケーブル接続

  • トラブル対応

    • 機器ステータス確認(リモートアクセスできなくなった場合)

    • 機器再起動

具体的には機器を設置するラックの前での作業を想定しています(必ずしも19インチラックとは限らず、簡易的な置き場所の環境もありますが)。そのため機器に接続するための道具、機器設置や配線を行うための道具がメインになります。以降で具体的に紹介していきます。

コンソールケーブル

コンソールケーブルはネットワーク機器の初期設定や障害でリモートアクセスできない時に必要なケーブルです。例えばCiscoのCatalystスイッチは初期状態だと何も設定されておらずリモートアクセスできません。そのため機器にはコンソールポートがあり、IPアドレスが無くてもログイン出来るようになっています。

Catalyst1000シリーズのポート

コンソールポート経由でアクセスする際にコンソールケーブルが必要になります。従来のコンソールケーブルは、ネットワーク機器側はRJ45というUTPケーブルと同じ規格であり見慣れている形状をしています。一方PC側はDB9という古い規格で最近のPCはこのポートを持っていません。そのためPCのUSBポートに接続出来るよう変換ケーブルが必要です。つまりコンソールケーブル+変換ケーブルをセットで使う事でネットワーク機器のコンソールポートにアクセスできます。

コンソールケーブル

変換ケーブルは各メーカから販売されているので好みの物を探せばOKですが、最近は1本のケーブルで接続出来るタイプ(つまり変換部分無し)があるので新規で購入するのであればこちらがオススメです。

ポン先生

コンソールケーブルは現地作業するネットワークエンジニアであれば全員が持っていると言っても過言ではない必須の道具だね。

UTPケーブル

2つ目はUTPケーブルです。UTPケーブルとはいわゆるLANケーブルです。作業時に一時的にネットワーク機器とPCを接続したり、障害時の切り分け用として一本持っておくと便利です。

UTPケーブルはCat5e以上のクロスケーブルがオススメです。

Cat(カテゴリ)とはUTPケーブルのランクのようなものです。Catによって通信速度の上限が決まっておりCat5e以上あれば1Gbps出ます。逆に1つ下のCat5だと最大100Mbpsなので、例えばスイッチのポートが1Gでリンクアップするかどうかの確認はできません。PCでインターネットに接続する際も単純に通信速度が遅いのでいずれにしてもCat5e以上は必須でしょう。
※新規で購入するUTPケーブルであれば大抵Cat5e以上なので気にする必要はありませんが、古いケーブルの場合Cat5が混ざっている可能性があるので注意しましょう。

また、UTPケーブルの種類としてストレートケーブルクロスケーブルがあります。念のためクロスケーブルがあると安心です。

RJ45のポートにはMDIMDI-Xという種類があります。主にMDIはPCやルータのポート、MDI-Xはスイッチのポートですが、本来は同じ種類のポート同士はクロスケーブル、違う種類のポート同士はストレートケーブルで繋ぐ必要があります。

MDI/MDI-Xとケーブル
  • MDI⇔MDI:クロスケーブルが必要
  • MDI⇔MDI-X:ストレートケーブルが必要
  • MDI-X⇔MDI-X:クロスケーブルが必要

しかし、最近の機器はAutoMDI/MDI-Xという機能があり、上記のケーブルの使い分け無しで通信可能です。そのため一般的には殆どのUTPケーブルはストレートケーブルです。ではなぜクロスケーブルが必要かと言うと下記のようにAutoMDI/MDI-Xが機能しないケースがあるためです。

  • 機器が古くAutoMDI/MDI-X機能を持っていない(例:Catalyst2950など)
  • ポートのspeed/duplex設定が固定でありAutoMDI/MDI-Xが無効になっている

このような場合、間違ったケーブルを接続してもリンクアップ自体しません。とは言えかなりレアケースですから念のための保険でクロスケーブルがあると安心というレベルですね。

ポン先生

実際、ストレートケーブルであればその辺で調達出来るかもしれないけどクロスケーブルはすぐに手に入るか分からないからね。

JJ(中継ジャック)

JJはUTPケーブルを延長するために必要な部材です。例えばこのようなシチュエーションの経験はありませんか?

  • ラックマウントされた機器へUTPケーブルやコンソールケーブルを接続する時に、もう少しケーブルが長いと作業しやすい
  • 機器間を一時的にUTPケーブルで接続したいがラック跨ぎで距離が長く手持ちのケーブルでは届かない

元々あるケーブルが長ければ良いのですが、急な事で長さが足りないケースもあります。そんな時はJJを利用します。JJは2本のUTPケーブルを中継するジャックです。長い1本のケーブルは無いけど短い2本のケーブルはあるというという状況で使えます。注意点としては下記2点です。

JJ利用時の注意点
  • JJにもカテゴリがあるのでUTPケーブルと合わせる
  • JJはあくまで暫定利用とし恒久利用はしない

購入時に書いてありますがJJ本体にもカテゴリがあるのでUTPケーブル側と比較しておきましょう。例えばUTPケーブルはCat6、JJはCat5の部材を利用しても正常な速度が出ない可能性があります。

また、JJはどうしてもその場で接続したい時だけ使う部材です。もし恒久的に長距離の接続が必要な場合は別途長い1本のケーブルを準備しましょう。JJにより金属的な接続箇所が増えるため信号が劣化する可能性もありますし、部品点数が増えるので故障のリスクも上昇します。特に本番環境でユーザのトラフィックが流れるような環境であればその点は気を使うべきです。

カテゴリによりますが数百円程度で購入出来るのでお守りとして作業道具の中に忍ばせておくと、いざという時に便利です。

たまにJJで繋ぎっぱなしのラックとかあるけど、アレは本当は良くないんだね。。。

チャーチルさん

工具類

工具は種類が多いので1つに纏めます。ほぼほぼラックマウントする時の工具です。具体的には以下のような物です。

工具一式
  • ドライバー
  • ペンチ
  • ニッパー
  • はさみ

特に機器をラックマウントする時に必須なドライバーは最重要工具です。ドライバーは長い方が力を入れやすくネジを押し込みやすいのですが、その分荷物としては嵩張るのでそこは自分に合った物を選んでおきましょう。

また、機器台数が多いのであれば電動ドライバーの方が楽ですがその分値段もするのでそこは各々の判断です。

稀にマイナスドライバーが必要な事もあるので、個人的には1本で先端を色々交換出来るタイプを愛用しているので参考にしてみてください。

ポン先生

因みに飛行機に乗る時は工具は要注意だね。機内に持ち込めない物もあるから、どうしても持って行く物があれば預けた方が無難だねー

ケージナットツール

これも工具ですがかなり重要なので工具一式とは別枠にしました。ケージナットをラックに装着した経験はありますか?一般的な19インチラックはそのままネットワーク機器を取り付ける事ができません。ラック側の穴は四角、ネットワーク機器側のネジ穴は丸なので、形状的に中継するためのケージナットという部品をラックの穴にはめます。

ケージナット

出典:アメリカン電気株式会社

このケージナットがくせ者で中々取り付けが難しいのです。個体差もあるのである時はすぐにはまりますが、ダメな時は全然ダメです。また素手で続けていると場合によっては怪我をする恐れもあります。工事業者の方にお願いできる時であれば良いのですが、自前でやる場合は苦戦してしまい『ケージナットの取り付けで1時間かかってしまった』なんて事もあり得ます。

そこでケージナットツール(工具)の出番です。ニッチな分野なのでニッパーやペンチといったメジャーな工具と比べたら製品の種類は少ないですが、これがあるだけで現地での作業効率や安全性は劇的に変わります。今までの苦労は何だったのだろうか・・・と思うほどの威力なので是非とも入手してください。

さほど大きい訳でも無いですし、数千円でこの効果であればコスパも良いので、現地作業する全てのエンジニアに持っておいて欲しい工具です。色々試してみましたが個人的には下記の爪切りのようなタイプが一番はめやすく使いやすいです。

へぇ~こんな工具があるのか!確かにケージナットを付けるのはかなり苦労した記憶が。。。自分のやり方が悪いのか力が足りないのか色々試行錯誤している内に偶然できたけど、コツを掴めたって訳でもないし道具で確実に出来るならそれが良いな(*^^*)

チャーチルさん

ベルクロ(整線部材)

ネットワーク機器は正しく設定してケーブルを接続すれば通信はできます。しかしネットワークエンジニアとしては見た目も重要です。皆さんが顧客側の立場だとしたらどうでしょう?お金を払って作業をやってもらい、ラックが汚かったら嫌ですよね。一度“配線 スパゲッティ”で画像検索してみてください。要は、『通信できる事は当然、キレイに整線までやってプロの仕事』という事です。

これは単純に見た目だけの話ではなく、引っかかって他のケーブルを抜いてしまう事故を防ぐ意味でもラック内をキレイに整えておく事は非常に重要です。

整線の部材としてはベルクロがオススメです。ねじりっこでも良いのですが、端が少し尖っているので手を切ってしまう恐れがあるのと、ケーブル本数が多い時に巻きつける力が弱くなってしまう等々あるので個人的にはベルクロ派です。

何となく個人的にだけどベルクロの方が見た目的にもプロっぽい感じがするねw

チャーチルさん

養生テープ

最後は養生テープです。養生テープは一時的に貼り付ける目的で利用するテープです。例えば下記のような状況で利用します。

  • 筐体にまだホスト名のテプラが貼っておらず作業時の機器取り違いを防ぐために、一時的にホスト名を養生テープに書いて筐体に貼り付けておく
  • スイッチリプレイス時に既存ケーブルに予め養生テープを貼り付けておき、新機器への接続時にケーブルを間違えないようにする(例えば養生テープにポート番号を書いておく等)

兎にも角にも何かしらの印を付けておくという意味合いで使う事が多いです。ガムテープの場合、粘着力が強すぎて後で剥がすのが大変なのと、接着剤が残ってしまう事もあるので、簡単に剥がせるのも養生テープの利点です。

注意としてはあくまでも“一時利用目的”なので恒久的・耐久性が必要な用途には養生テープには不向きという点です。

例えばホスト名を養生テープに書いてスイッチに貼ったままにすると、空調の風でいずれ落ちてしまう可能性がありますし、ダンボールの梱包で使う場合も粘着力はガムテープ程強くないので配送中の何かの拍子に剥がれしまう恐れがあります。

あくまで当日の一時利用がメインになりますが、作業中のちょっとした事でとても使い勝手が良いのでこれも装備に加えておきたい部材です。

ポン先生

因みにレベルだけど、貼り付けてある事がひと目で分かるように筐体とは別の色で、かつ目立つ蛍光色のテープがオススメかな。

まとめ

ポイント
  • コンソールケーブル:RJ45/USB一体型が便利

  • UTPケーブル: Cat5e以上のクロスケーブル推奨

  • JJ(中継ジャック):Cat5e以上推奨

  • 工具類:ドライバーは必須

  • ケージナットツール:作業効率化・怪我防止の面で推奨

  • ベルクロ(整線部材):ラックはキレイにしよう

  • 養生テープ:一時利用として何かと使い勝手が良い

そもそも現地作業を自分がやるかどうかはケースバイケースです。案件規模や会社のポジション(一次請けか二次請けか等)によって役割は変わります。もし現地作業をやるのであれば道具の準備は万全にして臨みましょう。最悪、設定の話であれば当日のアドリブでどうにかなるケースもありますが、物理的な物が無いという場合はどうしようもないです。プロのネットワークエンジニアとして必要な装備は整え作業は完璧に進めて行きたい所です。