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この間Catalystの設定変更作業があって、作業前後のconfig比較を指示されたから1行ずつ見てたら、ちゃんとツールを使えって言われちゃった。簡単にできるモノがあるの?
チャーチルさん
ポン先生
うん、作業でよく使うモノはいくつかあるね。今日は主要なツールを一緒に確認しよう。
ネットワークエンジニアは分野や機種やよって様々な作業を行います。これらは特定のツールを使う事で効率化したりミスを防いだりできます。エンジニアとしてはネットワーク自体の知識だけでなくこうしたツールの使い方を覚えて作業を遂行する必要があるので、この記事では主要なツールを紹介します。是非自身の作業で役立ててもらえたらと思います。
HAL校長
目次
前提
この記事で紹介するのは全てPCに導入するツール(ソフト)です。普段はあまり使わないかもしれませんがネットワーク作業では重宝するツールばかりです。
注意点として、会社PCにツールを導入する際のセキュリティポリシーは事前に確認しておいてください。会社によってツールの導入は自由だったり、事前申請・承認が必要だったり、会社で決められたモノしか導入できないルールだったり様々です。導入ツールの動作やセキュリティに関する点は最終的には自己責任になるので、事前によく確認しておきましょう。
Tera Term(ターミナルソフト)
1つ目はターミナルソフトのTera Termです。ターミナルソフトとは他のサーバやネットワーク機器にログインしてコマンド入力するためのソフトです。ネットワーク機器の初期設定でコンソール接続する時もtelnet/SSHというリモートでアクセスする時も両方で使います。
ターミナルソフトにもいくつか種類がありますかTera Termは一番鉄板でしょう。大抵最初はTera Termを試す事になるかと思いますが、ここは個人の好みなので合わなければ他のソフトも試すで問題ありません。
目的はあくまでも機器ログイン・操作なので、操縦感や作業ログの扱い易さ等で判断していきましょう。因みにTera Term以外だとPuTTY、RLogin等が有名です。
Rekisa(差分比較)
次は差分比較ツールのRekisaです。複数のテキストファイルの差分を比較します。例えば作業前後のネットワーク機器のconfigファイルを比較して想定外の差分がないか等をチェックします。テキストを1文ずつ確認するのは時間がかかりますし、人間がやる場合はミスが起こる可能性があります。こういった機械的な作業はどんどんツールに任せて効率的に作業を進めましょう。
一応ここではRekisaを紹介しましたが差分を比較出来るのであれば他のツールでも構いません。要は差分比較を効率的に誤り無く実行する事が目的なので自分が使いやすいものでOKです。他だとWinMergeやTextDiff等のツールがあります。
RouteDiff(ルーティングテーブル差分比較)
こちらもテキストの差分比較ですが少し使い方が異なります。RouteDiffはルーティングテーブル、具体的にはCisco機器のshow ip routeの差分比較ができます。ルーティングテーブルは同じような状態であっても微妙に表示方法や順番が異なり一般的なテキストの差分比較ツールでは比較しにくいケースがあります。
そこで上記のRouteDiffを使う事でルーティングテーブルの差分をチェックすることができます。ただしCisco の show ip routeに特化しているため汎用性はありません。CiscoのL3スイッチやルータの作業を行う人向けのツールです。
ExPing(pingツール)
ExPingはその名の通りpingを打つツールです。単純にpingを打つだけならコマンドプロンプトでもできますが、細かいカスタマイズをしたりping結果の記録を残すという意味ではExPingを使うと便利です。
例えばpingのパケットサイズやタイムアウト値などコマンドプロンプトでも指定可能ですがコマンドを覚える必要があります。また、しばらく打ちっぱなしにしていると古い結果から消えてしまうので、色々と気を使う必要があります。
実際の作業ではpingが何時何分何秒から何秒間ダウンしたというログを残す必要もありますし、細かいパラメータもGUI的に指定できた方が便利なので、基本的にはExPingを使うようにしておけば何かと融通がききます。
Wireshark(パケット取得)
Wiresharkはパケット取得・解析ソフトです。ネットワーク上を流れるパケットそのものを取得する際に利用します。Wiresharkが必要なケースは殆どの場合障害対応です。ネットワーク機器側の設定変更・構成変更等で障害が改善せず最終手段でパケット解析というパターンです。もちろんパケット解析自体に知識は必要ですが、取得に際してはまずはWiresharkが無いと始まらないというレベルです。
フリーツールでありながら、ここまでパケットの取得・フィルタ・解析まできめ細やかにできる点は素晴らしく、ネットワークエンジニアの強い味方です。
FFFTP(FTPクライアント)
FFFTPは定番のFTPクライアントソフトです。FTP(File Transfer Protocol)とはファイル転送のためのプロトコルで、コンピュータ同士でファイル転送する時に使われる仕組みです。ツールを使わずともコマンドプロンプトでFTPのコマンドを入力すればファイル転送は可能ですが、コマンドを覚える必要があり、ツールを使った方が便利という訳です。
FFFTPを使うとドラッグ&ドロップでファイルのダウンロード・アップロードが可能で、GUIベースでファイルの操作ができるため詳しくない人でも扱う事ができます。
inSSIDer(Wi-Fiサーベイ)
inSSIDerはWi-Fiの電波状況を調べるためのツールです。各SSIDの電波強度や周波数体、プロトコル、APのMACアドレスまで把握する事ができます。
しかしinSSIDerに関しては以前は無料でしたがVer4から有料になってしまいました。残念(;_;)
無料で利用するには以前のVer3のインストーラを探して導入するしかありません。しかし巷では余計なモノを侵入させる偽インストーラが公開されているので注意が必要です。
※下記は参考までに公式サイトです。
ネットワークエンジニアを目指すならCCNAを取得しよう!
CCNAとはCisco社のメーカ認定資格です。CCNAの取得はネットワークエンジニアの基本的な知識やCisco製品の理解の証明になります。
特定メーカの資格で役に立つの?実際には他メーカの機種も扱うんじゃないの?
チャーチルさん
ポン先生
確かに業務上Cisco以外の機器を扱うことはあるだろうけど、最初にCiscoを勉強しておくと他の機器も理解しやすくなるんだ。
Ciscoは数あるネットワーク機器メーカの内の1社ですがディファクトスタンダードと言われています。つまり業界標準として位置付けられており、他メーカ機種でもCiscoのコマンドライン等を参考にしている事が多いです。そのため初見の機器でもCiscoと設定方法が似ており、「大体は分かる」なんてケースも多々あります。ネットワークエンジニアとしてはCiscoの学習はむしろ必須と言えるレベルでしょう。
また、Ciscoの資格と言っても独自仕様や製品の話だけでなく、ネットワークの一般的な知識も必要です。Cisco製品と言えベースはネットワークの標準規格に基づいて設計されており、CCNA取得でネットワークの一般的な知識も習得可能です。
上記理由からCCNAは非常におすすめの資格です。ネットワークエンジニアとして本格的に活躍したいのであれば是非チェックすべきでしょう。
【CCNAとは】難しい?勉強は?Cisco資格の登竜門 基本解説
まとめ
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Tera Term(ターミナルソフト)
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Rekisa(差分比較)
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RouteDiff(ルーティングテーブル差分比較)
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ExPing(pingツール)
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Wireshark(パケット取得)
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FFFTP(FTPクライアント)
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inSSIDer(Wi-Fiサーベイ)
ツールは使いこなせてこそ価値があります。つまり普段から使い慣れていないと、いざという時に有効活用できません。計画作業だけではなく障害のような突発的な場面で使うこともあるので普段から使い方を熟知しておきましょう。